地鎮祭ってやらなくちゃだめ?地鎮祭の目的や当日の服装、マナー、費用について詳しく解説!
ラックくんとアイルちゃん
お家を建てる前に行う「地鎮祭」
多くの人にとっては、人生に1度経験するかしないかの式典です。
地鎮祭とは何のために行うものなのか。そもそも行う必要があるものなのか。地鎮祭の目的や、行う場合のマナーなどについて、簡単にお話していきます。
何のために行うの?
工事予定の土地の神様(氏神様)を鎮め、土地を利用させてもらうことの許しを得るために行います。
その土地をよく祓い清め、神様に工事開始をご報告し、工事の安全と無事完成を祈願し建物が末永くその場所に経ち続ける事をお願いする大切なお祭りです。一般的には神式で、
神社の神主さんが行います。家を建てる土地の四隅に青竹を立て、その間をしめ縄で囲んで結界を作り、お施主様や工事関係者が参列して行います。
また、神式だけでなく、仏式・キリスト式での地鎮祭もあります。仏式では「起工式」、キリスト式では「鍬入れ式」といいます。
地鎮祭の読み方・呼ばれ方
地鎮祭の読み方は「じちんさい」「とこしづめのまつり」と二通りありますが、「じちんさい」が一般的です。
ちなみに地鎮祭の「鎮」の字は、しずめる・おちつかせるという意味があります。地鎮祭は安全祈願祭と呼ばれることもあります。
他にも鎮地祭、土祭り、地祭り、地祝いとも言います。
地鎮祭の歴史
地鎮祭の歴史は古く、1300年以上前から行われておりました。、飛鳥時代の西暦645年に日本書記にて地鎮祭が行われた記録が残っております。
どのタイミングで行うの?
地鎮祭を行うタイミングは工事が始まる前(着工前)で、縁起の良いお日柄を選んで行うのが一般的です。建築吉日という地鎮祭や上棟式、着工日、引き渡しなどを行うのによいとされている日があります。
縁起が良い!建築吉日とは
建築吉日は暦注の1つであり
「十二直」
健・徐・満・平・定・執・破・危・成・納・開・閉の中で、建築吉日と言われる6つの健・満・平・定・成・開のことを言います。
十二直の意味と運勢
☆建 | たつ | 万物を建て生じる日 | よろず大吉の日。動土と蔵開きは凶。 |
除 | のぞく | 障害を取り除く日 | 井戸掘り・治療開始・祭祀は吉。結婚と動土は凶。 |
☆満 | みつ | 全てが満たされる日 | 新規事・移転・結婚は吉。動土と服薬は凶。 |
☆平 | たいら | 物事が平らかになる日 | 旅行・結婚・道路修理は吉。穴掘りと種まきは凶。 |
☆定 | さだん | 善悪が定まる日 | 開店・結婚・移転・種まきは吉。旅行と訴訟は凶。 |
執 | とる | 執り行う日 | 祭祀・祝い事・造作・種蒔きは吉。金銭の出入りは凶。 |
破 | やぶる | 物事を突破する日 | 訴訟・出陣・漁猟・服薬は吉。祝い事と契約事は凶。 |
危 | あやぶ | 物事を危惧する日 | 万事控えめに |
☆成 | なる | 物事が成就する日 | 新規事・建築・開店は吉。訴訟と談判は凶。 |
納 | おさん | 物事を納め入れる日 | 収穫と商品購入は吉。結婚と見合いは凶。 |
☆開 | ひらく | 開き通じる日 | 建築・移転・結婚は吉。葬式は凶。 |
閉 | とづ | 閉じ込める日 | 金銭出納と建墓は吉。棟上げ・結婚・開店は凶。 |
現在は六曜や九星を重視する人がおおくなり、以前ほど使われなくなっていますが、昭和初期までは十二直が暦注の中でも最重視されていたようです。
参考:Wikipedia
知っておきたい吉日
「十二直」とあわせて知っておくとよい吉日もあります。
天赦日(てんしゃび、てんしゃにち)
日本の暦の中で最高の吉日とされています。1年に5~6回あり、大安よりも縁起の良い日とされ、その日に始めたことは何事もうまく行くと言われています。
一粒万倍日(いちりゅうまんばいび)
「一粒万倍日」も建築吉日とされている日です。月に5~6回あり、地に蒔いた一粒の籾(もみ)が万倍にも実る日と言われ縁起の良い日です。地鎮祭や上棟式におすすめの吉日となります。
天赦日と一粒万倍日が重なった場合
どちらも単独で縁起が良い日ですが、2つが重なる日は運気向上の流れも倍になると考えられています。
逆に避けた方がよい日は?
三隣亡(さんりんぼう)
もしこの日に工事を行うと、その家だけでなく、両家の三軒まで火事で燃えてしまう、といわれ建築では縁起の悪い日とされています。古い地域や年配者が多い地域などでは、気にする方も多いので注意したい日です。
不成就日(ふじょうじゅび)
不成就日は何事もうまくいかない日と言われています。あくまでも十干十二支の組み合わせによって決められた日で、統計的なデータはないため、気にしすぎなくても大丈夫です。
あくまで参考程度に
建築吉日は建築現場では伝統的に重要視されてきましたが、何か科学的な根拠があるわけではないので、気にされない方は特に気にする必要はありません。
ネットで「建築吉日カレンダー」と検索すると出てきますので、地鎮祭や上棟式などの神事や建て方開始(柱建て)、入居日(引越し日)を決める際に参考にしてみてください😊
地鎮祭の流れ
①修祓(しゅばつ)の儀
全員が起立して、神主さんがお供え物と参列者を清めます。
②後神(こうしん)の儀
神主さんが神様を招きます。参列者は起立して、頭を下げ、神様をお迎えします。お迎えしたら、一度着席します。
③献饌(けんせん)
神主さんが、奉献酒とお水、お供え物を神様に差し上げます。
④祝詞奏上(のりとそうじょう)
神主さんが、氏神様に新築の安全祈願を行います。参列者は起立して、頭を下げ祈願します。
⑤四方祓い(しほうはらい)
お米とお塩、白紙によって土地を清めます。
⑥鍬入れの儀
鍬入れの儀は地鎮祭のメインイベントであり、施主も参加します。鍬入れの儀では、施主は大きな声で「えい!えい!えい!」と3回掛け声をかけて砂を崩す動作を行います。
⑦玉串拝礼(たまぐしほうてん)
順番に玉串を祭壇に置き、神様に捧げます。祭壇に置くときは、茎を祭壇に向けて両手で丁寧におきましょう。
⑧撤饌(てっせん)
神主さんが、お供え物を下げます。
⑨昇神(しょうじん)の儀
神主さんが、神様を送り返します。一同起立して、神様をお見送りします。
⑩神酒拝戴(しんしゅはいたい)
安全を祈願して献杯します。音頭は神主さんが行います。車の運転をされる方、苦手な方は口を軽くつけて、地面に撒きます。
⑪神官退下
神主さんが現場を後にします。
…そして地鎮祭の際に使用した奉鎮は「神の霊や祖霊などに安らかに穏やかにお静まりいただいた」ということで、鎮物は基礎工事の際に埋めます。
①~⑪までの時間は約30分です。
⑫記念撮影
アイラックホームでは地鎮祭の様子をカメラで撮影しています。最後は記念撮影を行っています😊
お引渡しの際にDVDに焼いてお渡ししていますので、ご家族でぜひ思い出を振り返る際にご覧ください📷✨
地鎮祭時の服装やマナー
服装はあまりこだわらなくて大丈夫!
神事という神聖な儀式ですが、あまり派手ではない普段着で問題ありません。もちろん、スーツなどの礼服での参加も大丈夫です。また、雨天の次の日等は足元が悪い場合も多いので、靴などはスニーカータイプなど動きやすいものにしておく方が無難です。
地鎮祭の行う際の金額・準備するもの
相場は3万円~5万円
必ず支払うことになるのは神主への謝礼。そのほかに儀式で使用するお供え物や、あいさつ回りに持参するお菓子や日用品などの粗品、また儀式後に親族で宴会をする場合は飲食費などがかかります。
謝礼の、のし袋の表書きは「玉串料」もしくは「初穂料」です。仏式の場合は「お布施」となります。また、お酒、水、米、野菜、魚などのお供えに関してはお施主様が準備を任される場合もあります。
アイラックホームの場合
神社などに特にこだわりがない場合は「ちきり神社」さんにお願いをしています。その場合は玉串料(35,000円(お供え・お祓い代込み)はお施主様が準備していただき、挨拶時の手土産とお知らせのお手紙はこちらで用意いたします。
地鎮祭はやらないとだめなの?
地鎮祭を行わなくても家づくりが成功しないというわけではありません
最近は、時代の変化などもあり、ハウスメーカーなどでは、お施主様の意向にて地鎮祭を行わない場合が増えているそうです。
ただ、工事の安全と末永く建物が繁栄することを祈願するお祭りですので、地鎮祭を行うことをおすすめします。
家づくりは、一生に一度あるかないかの大きな経験と買い物です。ですので、地鎮祭を経験することによって、家づくりへの思いがより深いものになると思いますし「いよいよ家づくりが始まる」といったモチベーションが上がると思います。
また、お施主様だけでなく、職人さん・業者さん・ビルダー・工務店のスタッフや関係者にもモチベーションが上がります。
これまでお伝えしたように、地鎮祭は必ず行わなくても良いのですが、
・工事の安全
・建物の繁栄
・家づくりへのモチベーション
など、家づくりを行う上で良い事ばかりですので、家づくりを行う際は、地鎮祭を是非検討してみてください。